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国立劇場「文化デジタルライブラリー」2011年度版コンテンツリリース

前年度に続いて文化工房が制作した、国立劇場「文化デジタルライブラリー」の2011年度版コンテンツ二本がリリースされました。 どちらも日本の伝統芸能を扱っていますが、動画やFlashなども使って誰にでも興味を持っていただける作りになっていますので、どうぞご覧いただければと思います。

歌舞伎編:黙阿弥

http://www2.ntj.jac.go.jp/dglib/edc17/ 歌舞伎といえば目に浮かぶ、錦絵のように華やかで美しい舞台。「知らざア云って聞かせやしょう」と七五調のセリフとともに、大きく見えを切る役者たち。 私たちが思い描く、こうした歌舞伎の代表的なスタイルを完成させたのが、幕末から明治にかけて活躍した作者・黙阿弥です。 『白浪五人男』や『三人吉三』といった盗賊たちに託して、粋な江戸庶民の生き方を情趣たっぷりに描いた「白浪物(ピカレスクロマン)」は、とくに魅力的。 江戸歌舞伎の集大成といえるその作品群は、現在でも高い人気を集め繰り返し上演されています。 その生涯や時代背景、関わりのあった俳優や作者たち、劇作の特色や主要作品の解説などを、名場面の映像も盛り込みながらわかりやすく描くコンテンツです。

文楽編:作品解説「絵本太功記」「夏祭浪花鑑」

http://www2.ntj.jac.go.jp/dglib/edc18/ 人形浄瑠璃の演目としてはもちろん、歌舞伎でも演じられている、二本の名作を紹介しています。 まず、本能寺の変で織田信長を討った明智光秀が、山崎の戦いで羽柴(豊臣)秀吉に滅ぼされるまでの、いわゆる三日天下を光秀の側から描いた時代物『絵本太功記』。 逆賊とされた光秀が次々と家族を失っていく、悲壮な「尼ヶ崎の段」が山場です。 もう一つは、粘り着く暑さの大阪で、意地と義理とがせめぎ合い、侠客や女房たちによる濃密なドラマが展開される世話物『夏祭浪花鑑』。 祭り囃子が響くなか、水や泥を演出に用いて、侠客・団七による凄惨な殺しが行われる「長町裏の段」が山場です。 どちらも、語りと演奏と人形との絡み合いを解きほぐしながら、名場面をわかりやすく伝えるコンテンツです。